プーチン大統領は本当に神話なのか? - ロシア株情報局-Антенна-

プーチン大統領は本当に神話なのか?

赤いくさびで白を叩きのめせ
ロイターで少し気になる記事があったので、それについて語ります。

気になる点がチラホラ


情報源はこちら
「私は素人であり、彼は専門家だから黙っておこう」と、本来ならなるところです。
本来で、あれば。
「筆者は米国際開発庁(USAID)の元プロジェクトオフィサーで、旧ソ連の経済改革プロジェクトに従事した経歴を持つ」という一文を見て、何とも言えない気持ちになりました。
この米国際開発庁といえば、知る人は知っていますが、スンスネオというTwitterに似たサービスをキューバで広め、キューバ共産党への反抗を扇動しようとしていた組織です。
言ってしまえば、米国にとって面倒になる組織集団に工作を仕掛けた前科のあるところなので、素人ながらも気になるポイントを幾つか紹介していこうと思いました。
また、この米国際開発庁とスンスネオに関するニュースはこちら

ウクライナについて


プーチンはウクライナ南東部全てを手中に収めようとしていた、ということですが、主たる狙いはセヴァストポリではないかと思います。
このセヴァストポリは、ロシアにとっては重要な意味合いを持つ港で、ウクライナが独立を果たした瞬間から、この港を巡る争いが起こる運命が待っていたのではないでしょうか。
ウクライナ南東部に関しては、ロイターの記事でも紹介されていたようにウクライナ東部は親露派が多いのですが、隙あらば狙っておこうという程度だったのではないでしょうか。
無論、第二目標だからといって、手抜きがされていたとは思えません。
また、ウクライナは肥沃な土地が多く、かつてはヒトラーがこの土地を狙って侵攻していました。
プーチン大統領が狙うとすれば、この土地とソビエト時代の企業も回収できれば、という感じでしょう。
ただ、介入当初から激しい国際的な反発が巻き起こりました。
クリミア半島の回収だけで、国際社会から決して軽くない制裁を受けたので、もし欲張って南東部の回収に本腰を入れていたとしたら、軍事オプションも含めた厳しい制裁を受け、ただならぬ被害を受けていたことでしょう。
結果として、第一目標であろうクリミア半島セヴァストポリの回収を成し遂げ、16年から続く経済発展の恩恵を受けられ、一説には「制裁がかえってロシアの企業を強くした」ということもあり―これは結果論で、不幸中の幸いに近いものでしょうが―戦略的目標は十二分に達したと言えるのではないでしょうか。
祖国の運営が極めて困難になることなく、経済的影響を可能な限り最小限に抑え、上手く重要拠点を回収した手腕は、落ち度として指摘することは出来ないのではないでしょうか。

ロシア疑惑について


これについては、真相の全てが解明される前に触れるのは、あまりよくないように思えます。
接触した、してないに加え、その接触のタイミングにも誤報などが飛び交う有様です。
ただ、正しいタイミングかどうかは不明ですが、何かしらの取り決めがなされていたのは事実でしょう。
しかし、他国でも全ての取り決めが公開の場で行われているという保証はなく、また、制裁に関しては米国の保護主義化方針に従ってなされている面が非常に強いです。
生々しく言えば、ロシア疑惑があろうがなかろうが、何かしらの難癖をつけて制裁を行い続けた可能性が高いでしょう。
しかし、このロシア疑惑によってその制裁解除が遠のいているというのは間違いありません。
プーチン大統領の手腕云々に関しては、これについては何とも言えないところで、情報という情報が全て出揃ってから判断すべきでしょう。

ロシア軍と中国軍


これについては、大切な要素である中国の政策「一帯一路」がスッポリと抜け落ちています。
中国がシベリア地域を取り戻す云々という内容については、これによって全くありえない話だと言えます。
かつて話題になっていた、尖閣問題や工作漁船集団問題、南沙諸島問題などが徐々に沈静化しているところからも、中国の姿勢が見えます。
中国は、ビジネスに本腰を入れた、経済大国を本気で目指している途上にあります。
軍事的緊張を新たに生むということは、経済大国への道にとって邪魔者でしかなく、一帯一路を台無しにする可能性もあります。
ロシアはこのことをよく理解しており、そのため中国共産党軍の装備系統とも相性の良いロシア製兵器を売り込み、収益に繋げようと考えているのでしょう。
決して、闇雲に兵器を売り込みにいってるわけではありません。
更に言えば、中国がロシアにとって軍事的に脅威となるという理論でいえば、空母「遼寧(ヴァリャーグ)」について触れるべきではと感じました。
これによって中国共産党軍は海軍にとって初となる空母を手にすることができ、その技術や運用方法などを学ぶことが出来るようになりました。
実用性については疑問が残る遼寧ですが、いきなり多くを所有するよりも、まず一艦を手に入れて学ぶところから始めるというのは、極めて現実的で正しい手法といえ、そのきっかけを与えた遼寧という存在は決して無視することが出来ないでしょう。
ここでも、ロシアから見た中国という一国の軍事的脅威度をはかることができるのではないかと思われます。

ロシアと中国の経済


これについてもロイターの記事に疑問が残ります。
というのも、自国の経済力が弱い場合、自国と近く、何かしらの弱みを握れている経済力の強い国に接近するというのは自然なことだと思うからです。
ロシアの場合、この対象国として中国も選択肢に入れたのは自然と思えます。
また、記事の中には書かれていませんでしたが、ロシアは日本とも非常に接近しています。
以前にも触れましたが、2018年には「ロシアにおける日本年」が本格的に始まり、2017年の今年も、経済界の各重鎮がロシアとの会合を重ねておりました。
このロシアにおける日本年についての覚書はこちら(PDFです)
自民党議員も参加するものであり、経団連も関与し、民間で行われる催しとは性格が全く異なっており、紙面の都合もあるのでしょうが、これに触れなかったのは少し不思議です。

なぜ、プラス面でも不思議なことをするのか


プラス面として、イスラエルからシリアにおけるイスラエルの権益を尊重してくれと要請があったと触れていますが、それは当然のことでしょうし、結果としてプーチン大統領は自陣営に参加しているシリアやイランを優先する形で動いています。
また、イスラエルは何度もシリアへ攻撃を加えてきています。
情報源はこちら
そして、プーチン大統領はエルサレム承認問題に対し「深く憂慮する」と発言しています。
情報源はこちら
つまり、プーチン大統領は、イスラエルから要請は受けつつも無視し、自陣営に参加しているイランなどイスラム諸国を優先し、承認問題に関しては反対の意思を表明するなど、イスラエルとは対立する位置に身をおいています。
もし、中東におけるプーチン大統領のパワーを紹介するのなら、シリアとの仲が悪いトルコを引き込み、調整役としての手腕を発揮していることを挙げるべきだったのではないかと思います。

コメント


以上、気になる点を幾つか紹介しました。
ロシア株情報局を立ち上げてから初となる、ニュース記事への反論ともなるような記事になり、少し力み過ぎているところがあるかもしれませんが、大目に見てもらえれば嬉しいです。
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    2017年12月6日
    中東は荒れ模様」を追記し、情報源を追加しました。

    2017年12月3日
    「銘柄情報一覧」に記載漏れがあった銘柄を追加しました。ご迷惑おかけしました。

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    銘柄情報一覧にて、ティッカーコードを併記しました。

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